起業の自由と責任
起業をすれば自由になれるか
起業すれば、自由になれると思っている方も少なくありません。確かに、起業して成功すればサラリーマンの時のような時間の拘束はなくなりますし、自分の好きなようにスケジュールを立てられます。現に私も、あまり日々のスケジュールは立てていません。午前中に仕事をして、午後はジムに行こうとか、釣りでもしようか、夜は友人と飲みに行こうか等と比較的自由な日常を過ごしています。
ですが、自由がある反面大きな責任も伴います。それは、事業がいつどうなるか分からないという事と日々背中合わせになるからです。昨日、今日順調でもいつどうなるか分からないのが商売です。それは、単にモノやサービスが売れなくなる、売上が減る、顧客が離れるという事だけではなく、従業員の離反や事故、そして、自分自身の家族や身内の生活等も常に一緒に動いていくからです。現状維持が出来て売上が延びていけば、それに越した事はありません。ですが、事情だけでなく、自分のプライベートや自分自身の体もいつどうなるか分かりません。例えば、あなたがラーメン屋の店主だっとします。従業員はバイトが一人で順調にお客さんも入っています。ですが、ある時あなたは交通事故に合いました。全治3ヶ月です・・・その際、もちろん収入はゼロになります。サラリーマンであれば、仕事中であれば労災や有給等で全くゼロになるという事は少ないでしょう。ですが、自分で商売をするという事は、自分の身に何かあれば収入も無くなってしまうのです。自分で好きな仕事を出来る反面、事業がいつどうなるか、そしてどうかなってもいいように常に2重、3重の対策を考える必要があるでしょう。私も過去に従業員の裏切りに合い、その日にして月の売上が100万円以上失った事があります。全体の売上が300万円程でしたので、その1/3とも言える数字が、1日にして失われたのです。正直、潰れるかな、と思いましたが、そこから何とかまた立て直し、再スタートしていきました。明日は本当にどうなるか分からない。それは、売上があってもなくても変わりません。それは常に肝に銘じておくべきです。サラリーマンを辞めて起業をしたからと言って必ず自由になるわけでもありません。むしろ、24時間365日仕事の事だけを考えてしまう事も十分にあるのです。起業する事の責任を考えてみましょう。
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