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素人が事業買収してはいけない3つのリスク

最近コロナ渦ということもあってか、事業買収がクローズアップされています。コロナ以前にも、事業買収いわゆるM&Aが話題となっていた時がありました。

事業買収にもいくつかパターンがありますが、最近はコロナ渦もあり、事業が行き詰ってしまってこのまま倒産を迎えるならば誰かに売ってしまった方がいいという経営者や、事業売却をして資金を得たいと考える経営者など様々です。

つまり、一口に事業買収と言っても、かなり掘り下げて考えなければなりません。そして、素人は簡単に事業買収に手を出さないでください。もちろん、それには理由があります。最近〇〇万円で事業を買おう!というようなキャッチフレーズもありますが、やめてください。もっと安く買える事業もあるし、自分で起業した方がずっと上手くいく場合もあります。

今回は、素人が事業買収してはいけない3つのリスクについてお伝えします。

事業買収リスク1:経営未経験者が経営者

まず、最初の理由としては、経営未経験者が経営者になるということです。これは、野球経験の無い人が、野球監督になるようなもので非常に危険な考え方です。

誰でも最初は経営経験無しからスタートします。そして、自分の力で起業をしてたくさん失敗もして力をつけていくのです。

ですが、事業買収となると話が変わります。

経営経験無しの素人が、ある日突然社長となり、従業員ややったことのない業務を背負うのです。仮に従業員がいなければ、まだ勝機はあるかもしれませんが、従業員がいた場合それは大変危険なことです。

何故なら、人は不平不満を口にしたり、内心思うからです。人間は機械ではありません。だから大変なんです。私も経験上ありますし、ほとんどの経営者は口を揃えていいます。

「一番大変なのは人だよ」

と。それでも、あなたは事業を買収しますか?

百戦錬磨の経営者でさえ、人を扱うことは難しいと考えているのです。そして、あなたが事業買収をしたとして、従業員もいる会社であればあなたはその日から社長と呼ばれます。少し恥ずかしいかもしれませんが、気分はいいかもしれません。

ですが、裏ではなんと言われているか分かりません。

「何も知らねえやつが何しにきたんだ」

このような事は言われるでしょう。もし、従業員がその会社や以前の社長に愛着があればそのように考えます。なければないで、あなたの手腕により注目するでしょう。

それは大変なプレッシャーです。サラリーマンの時の重圧とは比ではないのです。会社というのは社長が全責任を負っています。社長は別に偉いわけではなく、会社の全責任を負っている者。そう考えるべきでしょう。

人は自分の思い通りに中々動いてくれません。それどころか、なんでそんな事するの?というような事もよくあります。そのような中で経営未経験のあなたがやっていくのはとても大変な事である事は肝に銘じてください。

事業買収リスク2:従業員との繋がり

続いて、従業員との繋がりです。先ほども少し説明した通り、買収した事業に従業員がいる場合、お互いのことを知りません。

以前の経営者がどのように振舞っているかによって、その後の社運も大きく異なってきます。もし、経営者とスタッフに良好な繋がりがあれば、あなたに対しての風当たりは強い可能性が高いでしょう。

人間というのは変化を恐れるものです。

そこで長年働いてきた人たちにとっては経営者が変わるというのは大きなストレスとなることも十分にあり得るのです。

つまり、あなたはそのようなアドバンテージのある中で、関係を築いていかなければなりません。その為には結果を求められます。

あなたに経営経験があり、その業界に精通していればいいですが、そうでなけばいきなり結果を出すのは至難の業でしょう。

事業買収リスク2:事業売却者が有利

事業売却においては、買う側より売る側の方が基本的には有利です。もう少し言うならば、売って良かったはあっても、買って良かったというのは基本的にありません。

これは冷静に考えたら分かる事です。

事業売却するというのはどんな時でしょうか。

・資金が欲しい時
・倒産しそうな時
・手が回らなくて手放す時
・経営者が引退する時

などこのような理由になります。いずれの理由も当然経営者都合での売却になるということです。次に引き継ぐ人の為に事業売却しよう!という経営者はまずいません。

経営者が引退する場合の売却も、引退するということは長きに渡って経営をしてきたわけです。それを素人が引き継いでもまず上手く経営していくことは難しいでしょう。

他の理由については、手放す理由があるから売却するのです。経営者にとって事業というのは、自分の子供のようなものです。それ程の存在を手放すには、それなりの理由があるのです。

ましてや、数百万円で買える事業は、素人が手を出しやすい金額であり、本当の事業売却は安くても1,000万円以上はします。

ですが、それだけの価値があるということは、既に仕組みが出来上がっているので、ある程度経営経験のある者でないと、その後の経営が難しいのは明らかです。

まとめ

今回は素人が事業買収してはいけない3つのリスクについてお伝えしました。

事業買収というと、かっこよく聞こえたり、起業の手間が省けたりと思うかもしれませんが、冷静に考える必要があります。

例えば、300万円で事業買収をしたとしても、その後上手く経営出来るのは経営経験がある人でないと至難の業です。

もし、300万円があるのであれば、自らしっかりと計画をたてて起業する方が成功する確率は高いです。

もし、自分一人で起業が不安な場合は、起業コンサルへご相談ください。

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